大人の俳句入門!!立夏の有名な句厳選集!!

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         立夏を詠んだ俳句で有名な俳人3人!!

最近毎日が充実している。

もちろん日々の家事はあるけれど、これまでに比べたらなんてこともない

体を動かす趣味ともう一つ、心を動かす趣味を持ちたいと思った。自分の心が豊かになるような何か。

そこで考えた。読書はもともと趣味だし、楽器の才能はない、語学は学生時代から大嫌い。

という条件を出した時、ふと候補に上がってきたのが俳句だった。俵万智のチョコレート革命は大好きで今でもたまに読み返すし、最近では穂村弘を読んだ。たった17文字に思いを込める作業というのは

実はとてもロマンチックなものじゃないかと考えた。しかも俳句が趣味なら、お茶やお花と違ってお金もかからない。かかったとしてもたかがしれている。

という流れが自分の中にあって、俳句というものを調べ出した。

きっかけとなったのは現代の俳句だけれど、やっぱりちゃんと歴史も学びたいと有名どころから調べている。やはり 松尾芭蕉 正岡子規 与謝蕪村あたりは外せないかなと思い調べていると思いがけないものに出会った。

“五月雨を集めて早し最上川” 松尾芭蕉

この句が気に入ったのもさることながら、その下に

Gathering early summer rains Even more rapid The Mogami River

と、英訳がついていたのだ。

 

これでも一応英文科だったので多少の英語は読める。

にしても、最初に思ったことは「台無し!!」

Gatheringと、分詞構文で始めるんだなというのはまぁなんとなくわかったけど

五月雨をearly summer rainsにしてしまうことにかなり驚いた。

「早い雨」というのはあまりに五月雨とのニュアンスが違う。

英語を使う人たちは何に対しての早い雨だと思うのだろうか。

梅雨があるという前提で読んでいるだろうか。

とはいえ、五月雨って季語はなんなんだろうと思って改めて調べると初夏。

なんだか俄然興味が湧いてきた。

英語ではとても説明できないような情緒が感じや音で表現されている

そんな俳句に。

 

他にも

をちこちに 滝の音聞く 若葉かな 与謝蕪村

その人の 足あとふめば 風かをる 正岡子規

と、立夏を読んだ句で有名な俳人が次々に出てきた。

 

さすがだなぁと思うと同時に、英語に訳したらどうなるんだろうと考えてみたり。

これは結構高尚な趣味になるかもしれない。

 

大人の俳句入門!!立夏の有名な句厳選集!

          立夏について詠んだ句によく出て来る5月を表す季語8選!!

そんなわけで他にも立夏について詠んだ句を調べてみた。

 

その1 袷

旅したき 思ひそゞろに 初袷 高橋淡路女

袷というのは裏地のある和服のこと。

初袷というのはその年に初めて冬の着物から袷に着替えることで

今の感覚で言ったら、衣替えみたいなものなんだろう。

季節が春になって、夏の気配すら感じてきたところで、旅をしたいなぁと思いながら

冬服から夏服に着替えている、という感じなのかな。

でも作者は明治大正の時代の人だから、旅がしたいとは言っても

今みたいにスマホでピッと予約ができるわけもなく

旅といえばとてもおおごとだったんだろうなと思う。

だからきっと旅がしたいという気持ちには

今の生活からは遠い遠いところに行きたいという強い思いがあったのかなって思う。

 

その2 菖蒲湯

菖蒲湯を 出てかんばしき 女かな 日野草城

菖蒲というのは昔から病邪を払う薬草とされていて

5月5日の端午の日にお風呂に入れて健康を祈るという意味。

なぜかんばしき女なのに、端午の男の子の日と関係あるのかと思ったけれど

昔は端午の日を境に春から夏に変わったのだそう。

芳しき女、と書いてあれば、とてもいい匂いのセクシーな女の人を思い浮かべたけと

菖蒲湯は菖蒲の花というよりも葉とか、茎とかを入れるようだし

どちらかというととても健康的な女の人なんじゃないかなと思った。

それをみている男の人も、その女性の健康美を詠んだのではないかな。

 

その3 筍飯

松風に 筍飯を さましけり 長谷川かな女

あいた窓から吹いてくる松風で筍ご飯を冷ましている。

冷ましているというか、自然な感じで冷めていくような

自然の風と、筍ご飯のいい匂いが混ざってさらに趣のある感じ。

さらに松風の松、は待つの掛詞なのでもしかしたら、帰ってくる誰かを待ちながら

筍ご飯を冷ましているのかもしれない。

なんだか帰りを待つ人がいる幸せな気持ちがしてくる。

 

その4 端午

丈夫なる 泣き声たてて 初端午 阿部みどり女

これはこのまま、元気な男の子の赤ちゃんの泣き声が聞こえてくる。

きっとまだ生まれたてて、お母さんも大忙しな時。

家族に守られて、端午の節句を迎える家庭を思い浮かべてしまう。

 

その5 粽

恋しらぬ 女の粽 不形なり 上島鬼貫

すごい言われようだな、と思ってしまった。

恋を知らない女が作ってちまきは形が悪いということ?

恋を知っていたら上手に作れるの?

何か根拠があるのだろうか。もしかしたらあるかもしれない。

けれども、春に恋を知らない女は夏に知るかもしれない。

そんな未来を感じる。

 

 

 

その6 万緑

万緑を 一蝶浅く めぐりゐる 阿部みどり女

とても美しい風景、というか映像が思い浮かぶ。

月の緑の中を黄色い蝶々がひらひらと巡っている。

それを眺めているのはきっと女の子。

いつまでもいつまでも蝶々を目で追っている女の子。

しばらくしたらお昼ご飯を食べに戻るのだ。

それと同じようにしばらくしたら本格的な夏がくる。

 

その7 吹流し

吹流し 五月の風を 蹴りに蹴る 山口誓子

吹き流しというのは一般的には風になびきやすい素材(布)でできた

風の流れを計測するものだけど、

5月の季語の吹き流しはきっと鯉のぼり。

5月の爽やかな風の中を元気に、蹴るようにたなびいている。

力強い句だと思う。

 

その8 繭煮る

夏痩も せずに繭煮る 女かな 尾崎紅葉

季語の「繭煮る」は春蚕をさすようで、春にできた繭を煮る仕事をしている女の人の姿なのだろう。

夏痩せもせずに、っていうのもこれもまた結構な言われようだなと思う。

というか、尾崎紅葉といえば明治時代の作家だから

いつの時代もこういうことを男の人に言われるんだなとおもった。

お前そんな暑い調理場で働いてて、よく痩せないよねって。

絶対言われた方は、ほっとけって思っているはず。

 

本当に俳句ってひとつひとつ味わっていくと、面白い。

きっと、その時のコンディションによって感じ方も違うのではないかと思う。

こうやって時間をかけて学んでいけば、きっと私の人生もっと豊かになると確信を持って

俳句を新しい趣味にしようと思ったのでした。

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