ナマハゲ、と聞いてまずどんなものを思い浮かべますか?
ハゲ、そのものではないですよ。
ナマハゲとは、秋田県の男鹿半島に伝わる民俗行事のことです。
鬼に扮した青年たちが、年に一度の大晦日の晩に各家庭を巡り、怠けているものや悪事をしたものを戒め、無病息災、田畑の豊作、山や海の幸をもたらしにやってくる来訪神なのです。
ナマハゲには、いろんな由来や語源が残っていますのでご紹介しましょう。
- 男鹿半島には「ナモミ」という方言があります。これは冬に囲炉裏の前でだらだらしていると足や手に火熱ができてしまい、このことをナモミというそうです。この怠け者を戒めるために「ナモミ剥ぎ」が「ナマハゲ」になったと言われています。手に包丁を持っているのは、このナモミを剥ぎ落とす為に使うそうです。それと同時に、災いも剥いでくれるという説も残っています。
- その昔、漢の武帝が男鹿半島にやってきて、家来として連れてきた鬼たちが村で悪さを働きました。困り果てた村人たちは知恵を出し合い、鬼退治を成功させたという言い伝えがあります。
- 男鹿半島の本山・真山で修行をする山伏をナマハゲと呼んでいた。
- 山の神様のことをナマハゲという。
- 男鹿半島に漂流した異人がオニにみえてナマハゲとなった
などなど、いろんな言い伝えがあります。
あなたが訪れた時に地元の人に由来を聞いてみると、他にも伝説や由来が聞けるかも知れません。
★モンスト、ナマハゲって何?
そんな伝統行事であるナマハゲは、いまはゲーム界にも進出しているんです。
泣く子を探して、山から里へ繰り出すナマハゲたちを、攻略していきます。
いろんな攻め方があって、攻略方法もいっぱいあるようです。
秋田名物・きりたんぽでも食べながら、モンスト・ナマハゲを楽しみましょう。
★ナマハゲに出会える旅館が実はあった!?
男鹿半島には、温泉を楽しめるホテルや旅館がたくさんあります。
オーシャンビューはもちろん、新鮮な魚介類をつかったお食事が自慢な宿もあります。
それだけでも十分に旅は楽しめますが、ナマハゲに出会える旅館もありますよ。
田沢湖にあるホテル森の風田沢湖。こちらのホテルではナマハゲに会うことができます。
「悪い子はいねがー」と暴れまわりながら、子供たちを探します。
ナマハゲの形相を間近で感じられ、迫力満点です。
そのあとは、それぞれナマハゲたちのおもてなしをしてお酒をすすめたり、ご馳走を食べてもらったりしながら、今年の田んぼや畑の出来栄え、家族に起こった悲喜こもごもをナマハゲたちと語らいます。今年1年を振り返り、これからのことを祈りながら語らう時間はとても貴重な体験となるでしょう。
ナマハゲが帰った後、ゲテと呼ばれるミノの藁が部屋に落ちていたら、翌朝(元旦)までそのままにしておきましょう。
それを体の悪いところに巻きつけると、具合が良くなるというご利益もあるそうです。
ナマハゲに出会える旅館として有名だった磯乃屋旅館という小さな旅館がありましたが
震災の影響を受けて客足が遠のいたり、人材不足もあって惜しまれながらも60年の歴史に幕を閉じました。
でもナマハゲに触れる場所はいろいろあります。
元旦に真山神社へ初詣に行ってみましょう。12代景行天皇時代に創建されたと伝えられ、ナマハゲゆかりの神社として有名です。
神社に内にはお面をかぶるコーナーもあります。
真山神社から徒歩3分の場所に「なまはげ館」と「男鹿真山伝承館」があります。
ここではナマハゲをテーマにした男鹿の歴史や風土を紹介しており、はまはげの各集落によるお面が揃っています。
男鹿だけ100種類以上のなはまげがいるそうで、これは一見の価値があります。
ナマハゲのお面の製作実演を見学できたり、ナマハゲ変身コーナーもあってより深く
ナマハゲの伝統文化に触れることができます。
また、毎年2月第2金曜〜日曜に、「なまはげ紫灯まつり」が開催されます。いろんなナマハゲに出会えるチャンスもありますよ。
大晦日に紅白歌合戦を見ていると途中のニュースでよくナマハゲのニュースが流れます。
長年行われている日本の伝統文化を身近に感じ取ってみてください。
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