中学生の俳句教室!『風薫る』が五月を意味するのはどうして?

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『風薫る』は五月のことだけど夏の季語!?

 

今、学校の国語では俳句のところを習っている。

本当は現代文の方が好きだ。

新しい学年になると私は必ず国語の教科書には目を通す。

面白いお話が載ってないか確認するために。

中学に入ってもらった教科書ももちろんそうした。

小学校の頃とは違って小さく分厚くなった教科書。

ちょっと賢くなっとように感じる。

中学の教科書は、面白そうなところも多いけど、

それと同じくらいつまらなそうなところも多い。

詩、とか俳句の時は微妙だ。

共感できるものとできないものとが違いすぎる。

きっと大人たちがそうやって選んでるんだろう。

私たちが好きそうなものと

昔のことを教える、的な使命が。

そりゃぁ、俵万智の俳句の方が俄然面白い。

 

俄然面白いかどうかは別として

今日はつまらない方の俳句を調べなければならない。

教科書に載っている10個の俳句の中から

2つを選んであなたが感じたことを書きなさい。

正直、何も感じないんですけどね。

その人の 足あとふめば 風かをる 正岡子規

楽しさの 生まれゆく風 薫るとき 稲畑汀子

 

とにかく季語とかを読み取ってあとは自分の感じたことを正直に書けばいいと言われた。

季語はどれだろう…って風かをるしかないよね。

他はありえなさそうだ。

国語便覧を引いてみる。

と、「風薫る」は五月の風だと書いてある。

そして季節は…夏?!

5月なのに?

いきなりつまづいてしまった。

「5月の夏の風」ということ?

感想書きづらいわ。

必殺お母さんに聞く作戦にしようと思ったけど

あっさり自分で調べなさいと言われてしまった。

ので仕方がない。自分で調べる。

そうすると5月が夏の季語であるということはすぐに出てきた。

「俳句の季語の季節感は旧暦によるものであり、新暦の5月は夏の季語となる」

現代の暦は新暦というやつで、旧暦の月が1ヶ月ずれていると考えればいいと。

つまり旧暦の5月は今の6月だから夏に分類される。

 

ここまで理解するのに結構時間がかかってしまった。

 

 

中学生の俳句教室! 「風薫る」が5月を意味するのはどうして?

『風薫る』の意味から五月を表す理由がわかる!

ではなぜ「風薫る」を5月の季語にしたんだろうと、少し興味が湧いてきた。

「風薫る」は元々は漢語の「薫風」からきていて

「花の香りを運んでくる春の風」という意味だったけど

それが「風薫る」という和語になって「初夏の若葉の中を通ってくるさわやかな風」

という意味に変化したとかいてある。

花の香りだったのが、若葉の中を通ってくる風になったのはなんでだろう。

いつの間にかって書いてあったけど。

5月は5月でツツジとかあるのにな。

でもツツジは蜜は甘いけど、あんまり香りはしないかな。

お花よりかは木々の緑だよねって、変わっていったのもわかる気もする。

 

そして、なんで「香る」じゃなく「薫る」なんだろう。

そこも気になってきた。調べてみると

「香る」は鼻で感じられる香り、「薫る」は比喩的あるいは抽象的な香りを表現したものなのだそう。

あぁ、なるほど。

5月に吹き抜ける風には確かに、花とか、食べ物みたいに「匂い」があるわけじゃない。

匂い測定器で(そんなのあるのかな)わかるようなものではないんだ。

 

ちなみに「風薫るさわやかな季節」と言うが、“さわやか”は俳句の世界では秋の季語。

えー、さわやか=秋!?

確かに秋も爽やかな日もあるけど、圧倒的に5月な気がする…。

 

春や初夏の場合は、清々しいなどと表現するのがよさそうと書いてあった。

うーん。漢字一つ、形容詞一つでも俳句の世界はこだわりがあるんだなと思った。

 

うっかりすると、俳句の世界的にとんちんかんなものを作ってしまうことになると

思うと、この後に出されるであろう

「自分で俳句を作ってみよう」という宿題はやりたくなくなってしまう。

気にするとキリがない。

まぁ、だから本当はそんなこと気にしないのが一番!

 

最初に戻って

その人の 足あとふめば 風かをる 正岡子規

 

 

 

この句を読んで感じること

季節は5月のいいお天気の日。

自然がいっぱいの田舎の駅。

その人は誰かというと、きっと尊敬する人。

なかなか追いつきたくても追いつけないような先輩とか

年の離れたお兄ちゃんとか。

実際に足あとなんかは見えないだろうけど

きっと、ずっと前にその憧れの人が降り立っただろう場所。

自分もいくぞ!追いかけるぞ!と気合いを入れて

一歩を踏み出した時に

さわさわと森の方から風が通り抜けた。

その風の薫りを心地よく受け止めて、

あぁ、気持ちいいいな。

きっと自分もやれるぞ、頑張ろう!って

そんな感じがするような句に思えてきた。

 

 

楽しさの 生まれゆく風 薫るとき 稲畑汀子

これは、風、と薫るとき、が離れているのが面白いと思った。

文字となって読むと離れているけど、声に出せば「かぜかおる」になる。

この句は私たちみたいな中学生女子の気持ちを代弁してくれているよう。

5月は本当に楽しいことがたくさんあるから。

しかも、この場合はその楽しいことがまだきていない

妄想している段階なのだと思う。

きっと楽しいだろうなって、あれやこれやをぼんやりと想像しているところに

サラサラと吹く心地いいい風。

そのまま眠りに落ちてしまいそう。

 

最初は感想なんて何も思い浮かばないやって思っていたけど、

こうやって色々調べてからもう一度想像すると

グッとリアルに想像、というか妄想できちゃう。

俳句も案外面白いかもしれない。

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