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子供から大人まで大人気の昆虫といえば、カブトムシ!
大きな角を持つその姿に熱中したり、カブトムシ対クワガタの対決に夢中になった経験もあるのではないでしょうか?
カブトムシの生態をよく知るために飼育をした皆さんもいるのでは?
成虫をオスとメスで飼って、産卵、幼虫、蛹、成虫へとその変態の様子を、
ワクワクしながら観察したことでしょう。
カブトムシの成虫は6月の終わりから8月の終わり頃までしか生きられません。
寒い冬を越えることが出来るのは、幼虫の時期だけ。
夏の終わりに生まれた卵は、3週間ほどで孵化をします。
2度の脱皮をして、5月下旬から6月にかけて蛹となります。
蛹になったら10日から2週間ほどで蛹の皮を脱いで、成虫へと羽化していきます。
その間、大体1年弱です。
豆のサイズの卵から、立派な角を持った姿の成虫になるなんてとても不思議ですね。
カブトムシは1年のサイクルで卵から成虫まで繰り返す生き物でそういった生き物は
年一化型といいます。
カブトムシの学名を知っていますか?
トリポキシラス・ディコトーマス・セプテントリオナリスといいます。
とても長い学名があるんですね。
一般的に、甲虫目コガネムシ科カブトムシ亜科に属する昆虫を「カブトムシ」と
よんでいます。
日本のカブトムシは北海道から沖縄まで生息していて、ともて身近な昆虫であることも
人気の秘密でしょう。
○カブトムシの幼虫から音がするのはどうして?
そんな身近なカブトムシですが、鳴き声を聞いたことありますか?
成虫を手のひらや、腕に乗せたとき、時々ギーギーって鳴き声を聞いたことがあります。
鳴き声というより、音を発してるという感じがします。
とても控えめで、「あ、今鳴いてる?」って思って耳を澄ましてしまいます。
このカブトムシの鳴き声は、主に求愛行動の一つと言われています。
興奮している状態なんですね。
いつも鳴いてはなかったので、運がよかったら聞けるものかもしれません。
○カブトムシの幼虫からパキパキという音は実は・・・
では、カブトムシの幼虫も鳴くのでしょうか?
たまに、カブトムシケースの方から「バキバキ」っていう音が聞こえてくること、
ありませんか?
何?なんの音?なんだろう?ってちょっとびっくりしませんか?
これは、幼虫がケースをかじっている音だったり、蛹室を作る時期だと、幼虫が蛹を作っている音なのでそうっとしてあげましょう。
蛹室は、フンや腐葉土で作られています。それはとてももろい壁で、触ると壊れやすい物なのです。
自然の中では、カブトムシの幼虫は数頭で固まって腐葉土の中で成長していきます。
その成長は個々によって時間差があります。
先ほど、蛹室の壁はもろいと書きました。
その壁を幼虫などに壊されないように、蛹はある事をしています。
それは、蛹が振動を起こしているのです。
動く幼虫に対して、蛹は背面を蛹室の壁に打ち付けて振動を起こすのです。
すると、幼虫はこの近くに、蛹がいると感知して避けるのです。
自然界の中だと幼虫だけでなく、外敵もいますので、自ら振動を起こして、存在を示して身を守っているのです。
蛹まで成長できたら、成虫になるまであと一歩ですからね。この段階で成長の邪魔をされるのは避けたいですよね。
蛹室の蛹は、振動によって、周囲の生き物とコミュニケーションをとっているのですね。
○カブトムシの幼虫と蛹のパワー
身近である昆虫 カブトムシですが、その生態がもつパワーなどはまだまだ知られていないことがあるようです。
腐葉土の中で育つ幼虫は、いったいどのように身体を細菌やウイルスなどから守っているのでしょうか?
幼虫の身体はとても柔らかいです。そっと掴んで手のひらに乗せてみて確認してくださいね。
最近の研究では、幼虫がもつ免疫力がとても高いことがわかってきました。
この免疫力が医療に使えないかという研究も進んでいるようです。
カブトムシの幼虫はたくさんの腐葉土を食べて大きくなり、たくさんのフンも出していきます。
そのフンは、野菜を育てるのに、土に混ぜてあげるととてもよい肥料になることも
わかってきました。
腐葉土はカブトムシの幼虫を通過して、土の栄養となる成分を含んでフンとなるようです。
カブトムシの幼虫のフンがある土で育てた小松菜と、そうでない小松菜では、フンを入れた方が小松菜のできがよかったという研究報告もありました。
カブトムシの飼育は、とても人気で、その準備もホーセンターや100円ショップでそろえることができます。
観察中に疑問に思ったことがあったら、メモなどして追求してみましょう!
新たな発見があるかもしれませんよ!
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